金曜日の夜、旦那の兄が亡くなりました。
今からほぼ1年前のある土曜日
コンスティツシオン駅付近を歩いていて
強盗に合い、そのまま倒れたところを発見
(と言うより目撃者が出てこないので
断定はできないらしいのですが状況から)
そしてすぐに緊急搬送され治療が施されましたが
それから今日まで植物人間として眠り続け
いつ目を覚ますかわからない状態の中
病院で生きていました。

もちろんアルゼンチンですから見ていた人がいても
目撃者として出てくる可能性はありません。
なぜなら面倒臭いことに関わりたくないからです。
旦那もそうでしたが車のなかでピストルをつきつけら
運転させられている光景を信号待ちなどで見ても
誰も助けてくれなかったのと同じ光景です。

そんな義兄でしたが家族もきっといつか
目を覚ましてくれるだろうと信じ
辛い毎日を過ごしてきたわけです。
時には聞こえているようだ、時には指が動きそうだと
期待しながら、可能性を抱きながらも
結果としては悲しい終わり方になってしまいましたが
一途の光を信じながら看病し続けました。

一昨日、昨日、今日とFamilyの一人として
お通夜、お葬式に参列させていただいたわけですが
遺体のそばで泣いている遺族たちを見ていると
植物人間になったという事実から今日までの
長い長い時間、覚悟はできていたとはいうものの
この怒りと苦しみと悲しみは誰にぶち当てればいいのか?
目の前の現実を見ていて胸がとても痛むと同時に
犯人を許せない、そんな思いで一杯になります。

話は変わりますがそれは今回だけではありません。
もう10年ぐらい前になりますが
娘の同級生の身内もそうでした。
町で働き者のその若夫婦はパン屋さんを経営していて
朝から晩までパンを捏ね、休む暇なく働きました。
そして唯一の楽しみは子供がいなかったので
愛犬の大きなコリーと一緒に出るバカンス。
娘と同級生である姪っ子をとても可愛がり
娘が遊びに行くと娘までよくしてくれて
お土産には売り物のレモンパイまで持たせてくれました。

それなのに度重なる強盗は終わりを知りません。
そしてある日護身用に用意していたピストルを
とうとう握ってしまい発砲してしまったのです。
その流れ弾は乳飲み子のいる近所の女性に貫通し即死。
そして強盗はお金を持って逃げ去り
その娘の友達のおじさんは刑務所に入りました。

なんという悲しい現実でしょう…。
私達から見てもとても働き者で優しくて親切で
ご近所でも一家揃って真面目で勤勉で有名な家族。
その娘の同級生のご両親もアルゼンチン人とは思えない
まるで日本人のような感覚を持つ家族、一族でした。
でも運命の歯車はその日を境に反対方向へと
動き出してしまったのです。

ご近所でも刑の軽減の運動が行われました。
銃を使い人を殺めてしまったことは罪ですが
そこに住む地域の人たちは皆どれだけ
その家族が(その商店街が)
強盗に苦しんでいたか知っていたからです。
でもそんな小さな幸せも奪い取ってしまった強盗。

主人の兄も同様です。
若い時から洗濯やとして働き続け
三人の娘を育て上げ、定年後も年金をもらいながらも
夫婦ともに働き続け、そして休みの時には
海外旅行をするわけでもなく近場の避暑地や
遠くてもイグアスの滝など国内を回り
小さな幸せを満喫し始めたばかりだというのに
こんな日が目の前にやってくるなんて
一体誰が想像したでしょう?
今から沢山の幸せがやって来るはずなのに。。。
亡き骸を見ながら涙がこみ上げてきました。
家族のすすり泣く声を聞きながら
怒りがこみ上げてきました。
この人はどんな思いで天国へ旅立ったのかと思うと。。。

アルゼンチンは素晴らしい国なのに
悲しい出来事が起こるたびに胸が痛みます。
ブログを読んでいる人のなかには
私は治安の良いバリオ(地域)だからとそう思いながら
この文章を読んでいる人もいるかもしれません。

でも知り合いのなかにはあれほど治安が良い
ベルグラーノ地区であれレコレッタ地区であれ
同じように怖い思いをし辛い経験をした人がいます。

私は大丈夫だからと危ないと言われている場所で
カメラを出して写真を撮る瞬間。
私は大丈夫だからとリックを後ろに背負い歩く時
私は大丈夫だからとiPhoneで電話をしている時
それが何を生み出すか想像もつかないと思います。

特に平和な日本から来た場合には
この美しいBsAsの町の美しい人たちに見とれ
噂に聞くほどではないと思う方もいるかもしれません。

でも以前オベリスコの地下鉄入り口で
私の目の前で若い女の子のバックを奪おうとした
その犯罪を犯していた女の子も
真っ白な(本当に真っ白な)新しいダウンを着て
とても強盗とは思えない身なりをしていた子どもでした。
それほど、犯罪をする人も見分けがつかないほど
きちんとした格好をして獲物を狙う人もいるのです。

ちなみに私の現地在住の長い友達たちのなかには
携帯電話も最新型iPhoneそしてお洒落をする時
バックも有名ブランドを使う人も沢山います。
でもそんな彼女たちに言えるのは
安全のなかにある危険を十分承知していて
ある程度の心構えは持ち歩いていると同時に
もし何かあっても、その何かに対する術を知っていますし
強盗に遭いたくはないけれど
遭ってしまった時は、時。
物は又買えばいい、、、物はまた買える。
だけど命だけは一番大切という
本当は知っていそうで知らない人が多い
何をどうするか悟っている人たちです。

ちなみに私は電車に乗る時、バスに乗る時
道を歩く時、全て事件は背中合わせだと
そう思いながら歩いています。
もちろん車で走っている時も。
だからこそ気をつける必要があると思います。

ブエノスアイレスはとても美しい
だけどこんな悲しいことも時には起こるのです。
義兄の亡き骸を前に見つめながら
改めて考えさせられた今日この頃です。
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